蘭州牛肉面・細麺+パクチー大盛@馬子禄 牛肉面・千代田区神保町
- 91
馬子禄(マーズルー) 牛肉面
千代田区神田神保町1-3-18
中国の甘粛省蘭州が発祥の麺料理である蘭州牛肉麺は、中国全土で50,000軒以上で提供されている国民食とも呼べる食べ物だそうだ。中国西北部には宗教上の理由から豚を食べないイスラム教徒の人達が多く住んでいるため、中華料理では一般的な豚は一切利用しない代わりに牛を使ってスープを作っていて、昨年の8月にオープンしたこのお店ではイスラムの教えに従った神に許された食品の証としてハラル認証を取得しているそうだ。メニューは標記(880円)のみで、これにトッピングとして牛肉大盛(200円)とパクチー大盛(120円)があるだけとシンプル。また、麺は注文が入ってから麺生地を手延べで製麺しており、細麺、平麺、三角麺の3種類が選べるようになっている。メニューをよく見ると細麺のところにスタンダードと書いてあったので、入口の会計カウンターで大陸出身の可愛いお嬢さんに標記をお願いした。細長い店内には右側と左側奥にテーブル席がずらっと、また、左側手前にはカウンター席が並んでいて総数45席と大箱。カウンター席の空いているところに案内された。
麺は手延べのため中細から中太までが混じるやや不揃いのもので、コシはほとんど感じられないものの軽い歯応えがあってツルツルと滑らかな口当たりで喉越しがよい。また、徐々に軟らかくなっていくものの最後までダレることはなく、中華麺というよりもうどんに近い印象を受けた。スープは牛骨や牛肉と10種類以上のスパイスを一緒に長時間煮込んだものだそうだ。表面には自家製ラー油が浮かべてあり、辛さは弱めのピリ辛といった感じでこの辛味が食欲をそそる。しっかりとした牛の旨味と薬膳のような中華系スパイスの香りが味のベースとなっている点が日本のラーメンとは大きく異なる。具材は牛肉チャーシュー、厚さが6〜7mmでいちょう切りの大根に薬味として刻みパクチーとみじん切りの葉ニンニク。牛肉チャーシューは薄切りカマボコ2枚分くらいの大きさのスライスが4枚に、サイコロぐらいの大きさのブロック状のものが4〜5個で量的には満足できる。脂身がほぼ付いていないためあっさり気味だが旨みは十分で、スパイスが利いていないビーフジャーキーのような味だった。大根は塩味のおでんのような感じで箸休めとして有効。パクチーはエスニックなスパイスが利いたスープにはピッタリで増しにして正解だった反面、葉ニンニクはパクチーに負けてしまったのか存在感がほとんど感じられなかった。
パクチーとスパイスが混ざった独特の風味を楽しんでいると、大して辛くもないのに首から上に汗がにじんだ。スパイスの効果で血行がよくなったのかも。無理なく完食、完飲。こういう日本のラーメンとは異なる一杯をたまに食べるのもいいものだ。
・お気に入り度:○
アルバム: 東京のラーメン・その1
お気に入り (0)
まだお気に入りに追加している人はいません。
コメント (0)
まだコメントがありません。最初のコメントを書いてみませんか?
コメントするにはログインが必要です。フォト蔵に会員登録(無料)するとコメントできます。